トリプレクサと挿入損失
無線機に、複数のRF端子がある無線機では、必要に応じて、下図のような分配器を使う場合があります。
周波数の別により、LPF,BPF,HPFとして機能します。
いくつかの使い方がありますが、まずはICOM IC-9700で例示してみます。
ICOM IC-9700は、VHF, UHFで、144MHz帯(0.2以下)、430MHz帯(0.3以下)、そして1200MHz帯(0.4以下)のアマチュア局用バンドで使用可能です。※括弧内は挿入損失(dB)
また、最近、会員局が導入されたのは、COMET CFX-431 です。
性能的には、あまり差は無いようです。
設置しているアンテナが、マルチバンド対応であると、1本の同軸ケーブルで接続できますので、架設しやすい半面、どうしても、「挿入損失」はされられません。
144MHzでは、5D-FBで接続する場合、20m 長さすると、概ね1.52dB程度の減衰を考えると、挿入損失と合わせて、約 1.82 dBをみることになります。
送信機のRFコネクタ出力の概ね三分の二程度が、アンテナからの放射電力という計算になります。
この損失は、全体からすると20%程度になりますので、トリプレクサを使用しないのも考慮すると良いでしょう。
いずれにしましても、トリプレクサを使用の利便性と損失影響をどの程度にみるか、個人個人の判断となります。
例: COMET CFX-431